powered by TechFeed
表示モード
Microsoft

Azure移行中のGitHubにAWSを投入——GitHubのコミット数が1年で約14倍に急増、自社クラウドだけでは対応できなくなったとMicrosoftが認める

6月18日、James MaguireがDevOps.comに「Microsoft Enlists AWS to Help GitHub Handle Explosive Growth in AI Development」と題した記事を公開した。MicrosoftがGitHubのインフラ増強のためにライバルであるAWSを活用し始めたという異例の事態について詳しく紹介されている。

6月18日、James MaguireがDevOps.comに「Microsoft Enlists AWS to Help GitHub Handle Explosive Growth in AI Development」と題した記事を公開した。MicrosoftがGitHubのインフラ増強のためにライバルであるAWSを活用し始めたという異例の事態について詳しく紹介されている。


Azure移行計画中にもかかわらず、AWSへ

MicrosoftはGitHubを2018年に買収して以来、同プラットフォームのインフラを完全にAzureへ移行する計画を進めてきた。完了目標は2027年とされていた。

ところが、AI支援による開発需要の急増がそのロードマップを狂わせた。Microsoftは現在、GitHubの負荷増大に対応するためAWSの計算リソースを補助的に活用するマルチクラウド構成(単一のクラウドプロバイダーに依存せず、複数のクラウドサービスを組み合わせて利用する構成)を採用したと確認している。ただし、需要急増とエージェントベースの開発との直接の関係については明言を避けており、「エージェントベースのソフトウェア開発」(AIが自律的にコードを生成・実行する開発手法)が既存インフラの限界を押し上げているとするにとどまっている。


コミット数が1億→140億へ急増

この判断の背景にある数字が衝撃的だ。

GitHubが処理したコードコミット数(ここでいう「コミット数」は、AIエージェントが自動生成するコミットを含む広義の集計値とみられるが、元記事での定義は明示されていない)は2025年に約10億件だったのに対し、2026年には140億件を超えると予測されているという。1年で約14倍の増加だ。

Microsoftの内部計画は当初、容量を10倍に拡張することを目標としていたという。しかしその目標は、需要の加速に追いつけず数ヶ月のうちに大幅に上方修正された。こうした想定外の需要増大がサービス障害や信頼性の問題を引き起こし、AWSへの部分依存という判断につながった。


GitHub Copilotが需要を牽引

この急増を後押ししているのが、MicrosoftとOpenAIが共同開発したGitHub Copilotだ。コード生成の自動化、関数の提案、プログラミング作業の高速化によって、プラットフォーム全体の開発アウトプットを底上げしている。

一方でGitHubは競合圧力にもさらされている。AIを前提に設計された開発環境が台頭しており、開発者が代替プラットフォームを検討しやすい状況になっている。信頼性の維持は、単なる技術課題ではなくユーザー維持の問題でもある。

※編集部の考察:CursorClaude CodeOpenAI Codexなど具体的な競合ツールが急速に普及していることも、GitHubが信頼性確保を急ぐ背景の一つと考えられるが、これらの名称は元記事に明示されているわけではなく、編集部による補足である。


「大手クラウドでも容量不足」という現実

この件が示すのはGitHub固有の問題ではない。世界最大規模のクラウドプロバイダーでさえ、AIワークロードの拡大に対してリソース制約に直面しているという現実だ。コンピューティング、ストレージ、ネットワーキング、データセンター容量への需要は、生成AIアプリケーションの普及とエンジニアリングへのAI活用拡大によって上昇し続けている。

MicrosoftがAzureを抱えながらもAWSに頼らざるを得ないという構図は、現在のAIインフラ競争の過熱ぶりを端的に表している。


詳細はMicrosoft Enlists AWS to Help GitHub Handle Explosive Growth in AI Developmentを参照していただきたい。