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MetaがInstagram・WhatsAppに画像生成AI「Muse Image」を展開 — 友人や著名人を画像に登場させる機能も

7月8日、The Next Webが「Meta debuts Muse Image, its first AI image model built under Alexandr Wang's lab」と題した記事を公開した。MetaがAlexandr Wang率いるMeta Superintelligence Labs(MSL)で開発した初の画像生成AIモデル「Muse Image」をInstagramやWhatsAppに展開したことを伝えている。

7月8日、The Next Webが「Meta debuts Muse Image, its first AI image model built under Alexandr Wang's lab」と題した記事を公開した。MetaがAlexandr Wang率いるMeta Superintelligence Labs(MSL)で開発した初の画像生成AIモデル「Muse Image」をInstagramやWhatsAppに展開したことを伝えている。


Alexandr Wang体制下で生まれた最初の画像生成モデル

Muse Imageは、MetaのChief AI Officer(CAIO)であるAlexandr Wangが率いるMeta Superintelligence Labs(以下MSL)が開発した、初の画像生成AIモデルだ。Meta AIチャットボット内に統合され、InstagramおよびWhatsAppにも順次展開される。テキストプロンプトによる画像生成と、既存画像の編集の両方に対応している。

Alexandr Wangは、AIトレーニング用データのラベリング・アノテーションサービスを提供する企業Scale AIの創業者として知られる人物で、約1年前にMetaがCAIOとして招聘した。Metaはこのラボに破格の投資を行っており、数十億ドルを投じただけでなく、報酬パッケージが2億ドルを超える研究者を複数採用している。MSLはMetaの既存のAI研究部門とは独立した組織として設立されており、トップクラスの人材を集中させることで競合他社に対抗する狙いがある。

MSLからの主要プロダクトとしては、2026年4月に大規模言語モデル「Muse Spark」がすでにデビューしており、Muse Imageはそれに続く第二弾となる。さらに動画生成モデルも数カ月以内のリリースが予定されており、テキスト・画像・動画という全AIモダリティを短期間でそろえる戦略が明確になっている。


友人や著名人を画像に登場させる機能

最も注目を集めているのが、Instagramの公開投稿をもとに、友人やクリエイターを登場させた画像を生成できる機能だ。たとえば、フォローしている友人や著名人の顔や姿を含む画像をAIが生成できる。

この機能はプライバシー面で重大な論点を含む。自分のコンテンツがAIによるリミックスに使われることを望まないユーザーは設定メニューからオプトアウトできるとされているが、デフォルトで参加扱いになるオプトアウト方式である点は、業界全体が注目するプライバシー設計上の問題だ。他のAIプラットフォームでも同様の設計が批判を受けてきた経緯があり、ユーザーや規制当局からどのような反応が出るかは引き続き注視が必要だろう。

※編集部の考察:オプトアウト方式はユーザーの認知・行動コストが高く、実質的な同意取得とみなせるかどうかという点でEUのGDPRをはじめとする各国の個人情報保護規制との整合性が問われる可能性がある。

生成されたすべての画像には不可視の電子透かしが埋め込まれ、CSAM(児童性的虐待素材:Child Sexual Abuse Material)を含むMetaの利用規約違反を防ぐ安全対策も実装されている。CSAMはオンラインプラットフォームが法的に対処を義務付けられているカテゴリであり、AI画像生成分野では各社が最優先で取り組む安全課題となっている。

広告主向けのアクセスも近く提供予定で、マーケティング素材の制作に活用できるようになる見通しだ。


Metaの全体戦略における位置づけ

MetaはAIモデルへのアクセスをクラウド経由で外部開発者に販売する計画も持っており、データセンターやAIチップへの大規模投資を収益化する狙いがある。Bloombergの報道によれば、生のコンピューティングパワーの販売も検討対象に含まれるという。

一方でMetaは自社でのコンピューティングリソースが依然不足しており、CoreWeave、Google、Oracleとの契約を相次いで締結している。2026年5月には8,000人規模のレイオフを実施し、浮いたリソースをAIインフラへ振り向けた。こうした動きは、OpenAIやAnthropicとの競争を強く意識したものであり、テキスト・画像・動画という全モダリティでの同時展開によって、AIプラットフォームとしての総合力を短期間で確立しようとするMetaの姿勢が鮮明になっている。

MSLという独立組織にトップ人材と資金を集中させ、既存の研究部門とは別軸でプロダクトを矢継ぎ早にリリースする体制は、Metaにとって新たな実験でもある。Muse Sparkに続くMuse Image、そして間もなくリリース予定の動画生成モデルと、MSLが今後どのようなペースでプロダクトを出し続けるかが、Metaの競争力を左右する重要な指標となりそうだ。


詳細はMeta debuts Muse Image, its first AI image model built under Alexandr Wang's labを参照していただきたい。