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ビジネス・マーケット

MicrosoftのAzureが年商1,000億ドルを突破 — クラウド43%増・純利益31%増でAI投資の回収が本格化

7月29日、Microsoftが「Microsoft Cloud and AI strength fuels fourth quarter results」と題した記事を公開した。Azureの年間売上高が初めて1,000億ドルを突破し、Microsoft 365 CopilotのAI有料席数が3,000万席を超えたという。長年にわたるクラウド・AI投資がいよいよ収益として結実しつつある決算内容だ。

7月29日、Microsoftが「Microsoft Cloud and AI strength fuels fourth quarter results」と題した記事を公開した。Azureの年間売上高が初めて1,000億ドルを突破し、Microsoft 365 CopilotのAI有料席数が3,000万席を超えたという。長年にわたるクラウド・AI投資がいよいよ収益として結実しつつある決算内容だ。


四半期売上900億ドル超、純利益は31%増

2026年度第4四半期(4〜6月期)のMicrosoftの業績は以下の通りだ。

  • 売上高:900億ドル(前年同期比18%増)
  • 営業利益:406億ドル(同18%増)
  • 純利益:358億ドル(GAAP基準で同31%増)
  • 希薄化後EPS:4.81ドル(GAAP基準で同32%増)

通期(2026年度)でも、売上高3,318億ドル(同18%増)、純利益1,337億ドル(同31%増)と大幅な成長を記録した。

なお、今四半期の純利益には、OpenAIへの投資から生じた32億ドルの評価益が含まれており、これが希薄化後EPSを0.27ドル押し上げている。一方でXBOX事業の減損損失や早期退職プログラム関連費用が一部を相殺している。

Non-GAAP(Generally Accepted Accounting Principlesに基づかない調整後の指標。一時的な評価益・損失や株式報酬などを除外し、事業の実態をより直接的に示す)基準では、純利益は353億ドル(同22%増)だ。また、希薄化後EPS(Earnings Per Share:1株当たり純利益。発行済み株式に加え、ストックオプションや転換社債など将来株式に転換しうる証券の影響も織り込んだ指標)は4.81ドルとなった。


主役はAzureとMicrosoft Cloud — AI投資の回収が数字に表れる

業績を牽引した最大の要因はクラウド・AI部門の急拡大だ。

Microsoftクラウド全体の売上高は593億ドル(前年同期比27%増)。CEOのSatya Nadellaは声明でこう述べている。

「今年度、Azureの年間売上高が初めて1,000億ドルを超え、Microsoft 365 Copilotの有料席数が3,000万席を超えた。」

タイトルで「AI投資の回収が本格化」と表現した根拠がここにある。有料席数3,000万超という数字はCopilotが単なるプロモーション段階を脱し、エンタープライズ顧客が実際に費用を支払う製品として定着しつつあることを示す。またAzureの43%増のうち、AI関連ワークロードの需要増が成長の主要な押し上げ要因であると元記事は強調している。

セグメント別の詳細は以下の通りだ。

Intelligent Cloud(クラウド・インフラ部門)

  • 売上高:393億ドル(前年同期比32%増)
  • Azureおよびその他クラウドサービスは43%増と、全セグメント中で最も高い伸び率を記録した

Productivity and Business Processes(生産性・ビジネス部門)

  • 売上高:378億ドル(同14%増)
  • Microsoft 365 Commercialクラウドが14%増、Consumerが24%増
  • LinkedIn:12%増、Dynamics 365:13%増

Azureの43%増という数字は際立っている。競合のAWS(Amazon Web Services)やGoogle Cloud Platformもそれぞれ高い成長率を維持しているが、Azureの今四半期の伸びはOpenAIとの独占的パートナーシップに基づくAIインフラ需要の取り込みが背景にあると見られる。(※編集部の考察)

また、商業残存履行義務(RPO:Remaining Performance Obligations)(将来にわたって顧客との契約で確定済みの未認識収益の総額。将来の収益の見通しを示す先行指標として機能する)が84%増の6,780億ドルに膨らんでおり、今後の収益基盤の厚みを示している。


苦戦するMore Personal Computing

対照的に、More Personal Computing部門(PC・ゲーム・検索)は売上高129億ドルで4%減だった。

  • Windows OEMおよびデバイス:7%減
  • XBOXコンテンツ・サービス:10%減
  • 検索広告(トラフィック獲得コスト除き):10%増

PC・ゲーム領域の低迷はMicrosoftの全体成長への影響が限定的になりつつある。クラウドと生産性部門の比重が増しているためだ。売上高全体に占めるMore Personal Computingの割合は約14%にとどまっており、かつてWindowsがMicrosoftの屋台骨を支えていた時代とは事業構造が大きく変わっている。


株主還元と今後の見通し

Microsoftは2026年度第4四半期に配当と自社株買いを合わせて102億ドルを株主へ還元した。

今後の業績ガイダンスについては、同日開催の決算説明会(太平洋時間14:30)で詳細が示される。ウェビナーはinvestor.microsoft.comで視聴可能だ。


詳細はMicrosoft Cloud and AI strength fuels fourth quarter resultsを参照していただきたい。