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Liquid AIが2.6Bの小型モデルをオープン公開 — スマホ上でツール呼び出し・128Kコンテキストを実現し、8〜10Bモデルのエージェント性能を超える

8月6日(日本時間8月7日)、MarkTechPostが「Liquid AI Releases LFM2.5-2.6B: An On-Device Agentic Model With 128K Context, Tool Calling, And Open Weights」と題した記事を公開した。MITのスピンアウト企業として液体ニューラルネットワーク(Liquid Neural Network)研究を起源とするLiquid AIが、オンデバイス動作に特化した小型エージェントモデル「LFM2.5-2.6B」をオープンウェイトで公開した。LFMは「Liquid Foundation Model」の略称であり、同社が独自アーキテクチャで展開するモデルファミリーだ。エッジ端末上でツール呼び出しや長文コンテキストを扱える2.6Bクラスのモデルが、パラメータ数で3〜4倍大きなモデルを複数のエージェントベンチマークで上回ったという結果は、オンデバイスAIの実用水準を大きく引き上げる可能性がある。

8月6日(日本時間8月7日)、MarkTechPostが「Liquid AI Releases LFM2.5-2.6B: An On-Device Agentic Model With 128K Context, Tool Calling, And Open Weights」と題した記事を公開した。MITのスピンアウト企業として液体ニューラルネットワーク(Liquid Neural Network)研究を起源とするLiquid AIが、オンデバイス動作に特化した小型エージェントモデル「LFM2.5-2.6B」をオープンウェイトで公開した。LFMは「Liquid Foundation Model」の略称であり、同社が独自アーキテクチャで展開するモデルファミリーだ。エッジ端末上でツール呼び出しや長文コンテキストを扱える2.6Bクラスのモデルが、パラメータ数で3〜4倍大きなモデルを複数のエージェントベンチマークで上回ったという結果は、オンデバイスAIの実用水準を大きく引き上げる可能性がある。


2.6Bパラメータで128Kコンテキスト、ツール呼び出し対応

LFM2.5-2.6Bは、スマートフォン、ノートPC、デスクトップPC、ロボットなど、ローカル環境での推論を前提に設計されており、推論時にデータが外部に送出されない点が特徴だ。

スペックの概要は以下のとおりだ:

  • 総パラメータ数: 2.69B
  • コンテキスト長: 131,072トークン(≒128K)
  • 語彙サイズ: 128,000トークン
  • 事前学習トークン数: 約34兆トークン
  • 対応言語: 16言語(テキストのみ)
  • メモリ使用量: 2.5GB未満

推論速度についても実測値が公開されており、Apple M5 Max上では220トークン/秒、スマートフォン上では30トークン/秒とされている。単一のNVIDIA H100 SXM5でのサーバー運用では、1日あたり約13億トークンをさばける計算だ。


最も際立つのはツール使用・命令追従の性能

Liquid AIがGemma・Qwen系モデルとの比較ベンチマークを公開している。比較対象はパラメータ数が4〜10Bクラスの上位モデルだ。

ベンチマーク LFM2.5-2.6B Gemma 4 E4B-IT(実効8B相当※) Qwen3.5-9B(9.7B※)
ToolSandbox 77.83 65.00 76.44
Multi-IF 80.07 77.35 62.55
IFStruct 85.49 76.65 78.50
IFBench 59.17 39.24 56.47
BFCLv4 56.88 46.39 60.13

※ 元記事の表記をそのまま掲載。Gemma 4 E4B-ITはMoE構造により総パラメータ数はより大きいが実効パラメータが4B相当とされるモデルを指すと見られる。Qwen3.5-9Bは元記事の表記に従っており、一般に流通するQwen2.5-7BやQwen3-8Bとは異なる可能性があるため、最新のQwen公式リリース情報も合わせて参照されたい。

ToolSandbox(ツール使用)とMulti-IF、IFStruct、IFBench(命令追従)の4項目で自身より大幅に大きなモデルを上回っている。BFCLv4のみQwen3.5-9Bに僅差で劣る。

一方、コーディングは明確に苦手だ。LiveCodeBenchv6のスコアはLFM2.5-2.6Bが59.41に対し、Qwen3.5-9Bは69.86。Liquid AI自身もエージェントコーディングや知識集約型タスクには推奨しないと明記している。


4段階のポストトレーニング

ベースモデルをエージェントとして機能させるために、以下の4段階のポストトレーニングが施されている。

  1. SFTを2回連続適用(LFM2.5-8B-A1B比で約7倍のSFTミックスを使用)
  2. 教師モデルの専門化:ドメインごとの専門家モデルを強化学習(検証可能報酬付き)で訓練
  3. マルチドメインのオンポリシー蒸留:学生モデルが自身のポリシーでロールアウトし、各プロンプトをドメイン教師にルーティング
  4. GRPOによるエージェント強化学習Hermes AgentOpenClawなどの実環境ハーネス上で実施

アーキテクチャは30層構成で、22層の短距離畳み込みブロック(short convolution)と8層のGQA(Grouped-Query Attention)ブロックを組み合わせたハイブリッド構造だ。純粋なTransformerではなく、液体ニューラルネットワーク研究から発展したLiquid AI独自の設計が採用されている。


配布形式と対応フレームワーク

ウェイトはHugging Faceに公開されており、ファインチューニング用のBaseとエージェントワークロード向けのポストトレーニング済みの2種類が提供されている。ライセンスはlfm1.0(Liquid AI独自ライセンス)で、商用利用の可否や再配布条件についてはLiquid AI公式ライセンス条項を直接確認することを推奨する。実務・プロダクション利用を検討する場合は、条項の精査が必要だ。

配布フォーマットと対応ツールは以下のとおりだ:

  • フォーマット: ネイティブ、GGUFMLXONNX
  • 対応フレームワーク: llama.cpp、vLLM、SGLang、LM Studio(初日から対応)
  • ファインチューニング: LoRAによるカスタマイズが可能で、TRLおよびUnsloth経由でのファインチューニングに対応

Liquid AIが想定するユースケースとして、オンデバイスアシスタント、オフラインでの長文書トリアージ、フォーム・請求書の情報抽出、ロボットの命令解析、バックグラウンドエージェントが挙げられている。プロンプトがサードパーティAPIに渡らないため、規制産業や閉域網(エアギャップ)環境での運用に適しているとされる。


詳細はLiquid AI Releases LFM2.5-2.6B: An On-Device Agentic Model With 128K Context, Tool Calling, And Open Weightsを参照していただきたい。