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MicrosoftがAI顔認識アプリ「OneDrive Photos」をWindows 11に無断インストール——企業PCにも誤展開、削除手段は現時点で存在せず

8月7日、Windows Latestが「Microsoft admits it force-installed AI-powered OneDrive on Windows 11, says it's not training on your faces (really)」と題した記事を公開した。

8月7日、Windows Latestが「Microsoft admits it force-installed AI-powered OneDrive on Windows 11, says it's not training on your faces (really)」と題した記事を公開した。

Microsoftは、AI顔認識機能を搭載した新アプリ「OneDrive Photos」をWindows 11ユーザーのPCにユーザーの同意なく強制インストールしていた事実を公式に認めた。問題はさらに深刻で、個人向けのはずのアプリが企業管理デバイスにも誤って展開されており、現時点では単独でアンインストールする手段が存在しない。2024年のRecall騒動(PCの操作画面を常時スクリーンショット撮影するAI機能が大規模なプライバシー批判を受け、設計を大幅変更した件)の記憶が残るなか、「事前説明なし・削除手段なし・AI搭載」という組み合わせが再びユーザーの不信感に火をつけている。


「見覚えのないアプリ」の正体

OneDrive Photosは、MicrosoftのクラウドストレージOneDriveとAIを組み合わせた写真管理アプリだ。従来のOneDrive同期クライアントとは別アプリとして提供されており、ここ数週間でWindows 11ユーザーのPCに突如インストールされる事象が相次いで報告されていた。個人用Microsoftアカウントを使っていないPCにも出現したことで、IT管理者の間で混乱が広がっていた。Windows Latestが繰り返し問い合わせを行った結果、Microsoftはついに強制インストールの事実を認める声明を発表した。

特にユーザーの懸念を集めたのが、搭載されたAI機能「People」だ。写真内の顔を認識・グループ化して人物ごとに整理する機能で、ローカルに保存された画像にもアクセス可能であることから、「バックグラウンドでこっそり顔を分析・学習しているのでは」という疑念が広がっていた。


最大の問題:削除手段が存在しない

強制インストール自体も問題だが、現状ではOneDrive Photosのみを個別にアンインストールする手段が存在しない。削除しようとすればOneDriveの同期クライアントごと消すしかなく、IT管理者の選択肢は「全部残す」か「全部消す」かの二択だ。

さらに深刻なのが、Intune(Microsoft製のエンタープライズ向けデバイス管理サービス)で管理された企業デバイスにも展開されていた点だ。OneDrive Photosは個人用Microsoftアカウントと連携するコンシューマー向けアプリであり、企業環境への導入はそもそも想定外だ。Windows Latestが独自に入手した情報によれば、企業PCへの展開は意図的なものではなく、コンシューマー向けロールアウトが誤って企業デバイスに波及したとみられる。

Microsoftは将来的にOneDrive Photosのみを削除できるアップデートを提供するとしているが、削除手段が整う前に、まだ届いていないユーザーにも「今後数日以内に展開される」と述べている。「なぜ削除手段を用意する前に全ユーザーのPCへ展開したのか」という疑問への明確な回答はない。


AI顔認識「People」の実態——Microsoftの釈明

顔認識への懸念に対し、Microsoftは以下のように説明した。

「顔のグループ化はクラウド上で実行され、OneDriveに保存されている写真のみが対象です。PC上にのみ存在するローカル写真は処理されません」

また、People機能はデフォルトでオフであること、機能を無効化してから30日以内に収集データは完全削除されること、AIモデルのトレーニングには使用しないことも明言した。

元記事のタイトルに「本当に(really)」という括弧書きが含まれているのは、この釈明へのWindows Latest側の皮肉だろう。Microsoftは2024年のRecall騒動でも当初「データはローカル処理のみ」と強調したが、セキュリティ研究者から次々と問題点が指摘され、設計の大幅変更を余儀なくされた経緯がある。今回も釈明の内容自体が直ちに誤りだとは言えないが、ユーザーが懐疑的になるのも自然な反応だ。


現状の整理と対処法

混乱を整理すると、現状は以下の通りだ。

  • 強制インストールの事実:Microsoftが公式に認めた。企業PCへの展開は意図的でなかったとみられる
  • 個別削除は現時点では不可:OneDriveごと削除するしかない。個別削除対応のアップデートは予告済みだが時期は未定
  • AI顔認識「People」の動作範囲:OneDriveに保存された写真のみ対象。ローカル画像は処理されない
  • Peopleはデフォルトオフ:有効化しない限り顔のグループ化は行われない
  • データ保持期間:People機能を無効化してから30日で収集データは完全削除される

IT管理者にとっての現実的な対応は、アップデートが届くまでIntuneのポリシーでOneDrive自体の利用を制限するか、個別削除対応アップデートを待つかの二択になりそうだ。Microsoftが今後どのような形で削除手段を提供し、展開プロセスについて説明するかが焦点となる。

詳細はMicrosoft admits it force-installed AI-powered OneDrive on Windows 11, says it's not training on your faces (really)を参照していただきたい。