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xAIとDeepMind出身のCEOが率いるRiver AI、NvidiaとAMDが異例の共同出資で11億ドル調達 — オープンソースLLMを15〜20分でカスタマイズ、独自チップ開発も視野に

8月11日、SiliconAngleが「Personalized AI startup River AI raises $1.1B from consortium backed by Nvidia, AMD」と題した記事を公開した。この記事では、オープンソースAIモデルのカスタマイズを手がけるスタートアップ「River AI」がNvidiaやAMDを含むコンソーシアムから総額11億ドルを調達したことが詳しく紹介されている。

8月11日、SiliconAngleが「Personalized AI startup River AI raises $1.1B from consortium backed by Nvidia, AMD」と題した記事を公開した。この記事では、オープンソースAIモデルのカスタマイズを手がけるスタートアップ「River AI」がNvidiaやAMDを含むコンソーシアムから総額11億ドルを調達したことが詳しく紹介されている。


NvidiaとAMDが同時に出資する異例の構図

調達はシードラウンドとシリーズAの2段階で実施された。リード投資家はGeneral CatalystとAMP PBCで、そこにNvidia、AMD Ventures、Y Combinator、シンガポールの政府系ファンドTemasekが加わった。

競合関係にあるNvidiaとAMDが同一のスタートアップに連名で出資するのは珍しい。両社はAIチップ市場において激しい競争を繰り広げている。NvidiaはH100/H200シリーズで現在のデータセンター向けGPU市場を圧倒的なシェアで支配しているが、AMDはMI300XシリーズでAI推論・学習向け市場への本格参入を加速させており、両社の競合関係は近年とくに鮮明になっていた。そうした文脈の中で、オープンソースモデルのカスタマイズ基盤に両社が共同でベットした格好は業界内でも注目を集めている。


CEOの経歴:xAI共同創業者かつDeepMind出身

CEOのIgor Babuschkinは、Elon MuskのAI企業xAIの共同創業者の一人であり、それ以前はGoogle DeepMindの研究員だった。DeepMind在籍時にはプログラミングコンテストで競技レベルの成績を示した初のコーディングAI「AlphaCode」の開発に携わっている。


River APIの核心:LoRAで15〜20分のカスタマイズ

同社の最初のプロダクトはRiver APIというクラウドサービスだ。エンジニアがオープンソースのLLMを独自要件に合わせて追加学習(ファインチューニング)できる環境を提供する。

技術的な肝は**LoRA(Low-Rank Adaptation)**と呼ばれる手法の採用だ。LoRAはモデルをスクラッチから再学習するのではなく、既存モデルの重み行列に対して低ランクの小さな行列を付加し、その付加部分だけを学習させる。これによりフルリトレーニングに比べて大幅にコストと時間を削減できる。

※編集部の考察:元記事では「追加ニューロンを加える」という表現が使われているが、厳密にはニューロンの追加ではなく低ランク行列の付加であり、実際のパラメータ数の増加も最小限にとどまる。一般向けの平易な説明として意図されたものと思われるが、技術的な正確性を期すために上記のように補足した。

River AIはサービスを通じてモデルのカスタマイズを15〜20分で完了できるとしている。また、学習インフラのセットアップといった煩雑な前処理も自動化されている。同社によれば、River API経由でカスタマイズしたモデルはプロプライエタリな代替サービスと比べて最大4倍のコスト効率を実現するという。

対応するモデルのパラメータ規模は350億〜1兆パラメータと幅広い。


次のフェーズ:エージェントへのパーソナライゼーション、そして独自チップ

River APIはあくまで第一弾だ。同社は次のフェーズとして「エージェントへのパーソナライゼーションと継続学習」機能群を開発中としている。

Babuschkinが7月に公開したブログ記事によれば、同社の長期目標はユーザーの好みに適応するパーソナルAIシステムの構築であり、「あなたのものであり、賃借りではなく、あなたが本当にコントロールできる」ものを目指すと述べている。

さらに踏み込んだ計画も見える。求人情報から、River AIは独自のSoC(System on Chip)と機械学習アクセラレータの開発を計画していることが判明している。「先進的なファウンドリノード」を使って製造予定とされており、別の求人では、PyTorchで構築したLLMを自社シリコン向けに自動変換するコンパイラの開発も予定していることが示されている。

ソフトウェアだけでなくハードウェアにまで垂直統合を狙う設計は、AppleやTeslaのアプローチに近い。初期段階のスタートアップがチップ開発を視野に入れているのは、それだけ大きな投資余力と長期ビジョンがあることを示している。


詳細はPersonalized AI startup River AI raises $1.1B from consortium backed by Nvidia, AMDを参照していただきたい。