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CS卒業生のコーダー就職率が40%→28%に急落 — AIが「実際に」雇用を変えた最初のデータがUKから出た

9月12日、The Guardianが「AI may be denting computer science graduates' job prospects, UK data shows」と題した記事を公開した。この記事では、AIの普及がUKのコンピュータサイエンス・経済学卒業生の就職市場に与えている影響について詳しく紹介されている。

9月12日、The Guardianが「AI may be denting computer science graduates' job prospects, UK data shows」と題した記事を公開した。この記事では、AIの普及がUKのコンピュータサイエンス・経済学卒業生の就職市場に与えている影響について詳しく紹介されている。


コーダー・プログラマーへの就職率が40%から28%に急落

2027年版ガーディアン大学ガイドのために収集されたデータによると(※同ガイドは毎年、公開年より前倒しで"翌年版"として作成・公表される。本データは2026年9月時点で「2027年版」として事前公開されたものだ)、コーディングおよびソフトウェア開発は昨年、卒業生の職業カテゴリの中で最も急速に減少した分野だった。

コンサルタント会社Intelligent Metrixのディレクターで同ガイドのデータをまとめているMatt Hiely-Rayner氏によると、コンピュータサイエンス卒業生がコーダーやプログラマーとして専門職に就く割合は、以前の約40%から昨年は28%にまで落ち込んだ。さらに、コンピュータサイエンス卒業生全体がなんらかの大卒レベルの職に就く割合も、2年前の60%超から50%にまで低下している。

Hiely-Rayner氏はこう述べている。

「AIがこの分野において、安価で即応性の高い単純作業を担うようになっている以上、これがトレンドの背景にあると結論づけざるを得ない」

このデータは、高等教育統計機構(HESA)が公表した卒業生アウトカム統計レポートに基づいている。2024年に課程を修了した元学生35万人以上を対象に、修了から15ヶ月後のキャリア状況を詳細に聞き取ったものだ。


「AIがやった」と断言はできないが、影響は否定しにくい

UK教育・研究向けデータ技術機関Jiscの労働市場インテリジェンス責任者であるCharlie Ball氏は、慎重に言葉を選びながらも、こう語っている。

「昨年、ソフトウェア開発者の労働市場で何かが起きたことは明らかだ。AIがその原因だと断言するには証拠が乏しいが、AIが何らかの役割を果たしたという結論から逃れるのはとても難しい」

「業界が変化しつつある兆候だ。卒業生は新規雇用者の最大グループであるため、その変化の最前線にいる。市場が完全に崩壊したわけではなく、ポジション自体はまだある。ただ、純粋なコーディング職は2025年において特に不足していた」

一方でBall氏は、CSの卒業生がサイバーセキュリティやネットワークエンジニアリングなど関連分野に活路を見出し始めているとも指摘している。「純粋なコーダー」という職種の需要が縮小する中、隣接領域への分散が始まっているという構図だ。


経済学卒業生にも同様の動き、ただし企業の対応は二極化

影響はコンピュータサイエンスにとどまらない。以前は旺盛な需要を誇っていた経済学卒業生についても、エコノミストやマネジメントコンサルタントなど金融系の高報酬ポジションへの需要が落ちている。

Ball氏は金融系企業との対話からこう分析する。

「多くの企業はAIで仕事を『代替』しているのではなく、仕事を『変えている』と言っている。新規採用者にはAIへの習熟を求めている」

ただし、企業の姿勢は一枚岩ではない。

「リスク志向の強い企業はAIツールを積極的に導入し、人員を削減して競争優位を狙っている。ただ、今は全員が実験段階であり、その状態が続くかどうかはわからない」


大学側の対応:カリキュラムにAI・データサイエンスを組み込む動き

変化する労働市場に対し、大学側もカリキュラムの見直しで応じ始めている。2027年版ランキングで学生満足度の向上により過去最高の総合14位に浮上したバーミンガム大学の副学長Adam Tickell氏は、その取り組みの一例を語っている。

同大学では、通常は前提科目が必要なAIやデータサイエンスなどの分野を、「インターカレート・イヤー(intercalated year)」——主専攻の学習を一時中断し、別分野を集中履修できる制度——として前提なしで履修できる選択肢を学部生に提供しているという。

「我々が好む世界かどうかにかかわらず、学生が現実の世界に備えられるようにすることが大事だ。AIの使い方を正しく理解させることが、私たちの役割だ」

バーミンガム大学の事例はひとつの方向性を示しているが、各大学がどこまで踏み込んだ対応を取るかは現時点では異なる。元記事では他大学の具体的な施策には言及がなく、業界全体としての対応はまだ模索段階にあることがうかがえる。

なお、ガーディアンの総合評価では、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)の3校が引き続き上位3位を占めている。


AIによるソフトウェア開発の自動化が語られて久しいが、今回の調査は「実際に卒業生の就職データに変化が現れた」という点で、これまでの議論より一歩踏み込んだ実証的な内容だ。因果関係の断定は専門家も避けているものの、純粋なコーディング職から周辺領域へのシフトという動きは、UK以外の市場でも今後加速する可能性がある。

詳細はAI may be denting computer science graduates' job prospects, UK data showsを参照していただきたい。