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NvidiaがHugging Faceに約1.3兆円の買収提案——入札合戦の引き金を引いたのはOpenAIだった

9月29日、CNBCが「OpenAI sparked Hugging Face bids with early investment offer ahead of Nvidia's $13 billion deal」と題した記事を公開した。Nvidiaによる約130億ドル(約1.3兆円)のHugging Face買収提案(deal)に至るまでの舞台裏、特にOpenAIの早期投資提案が入札合戦の引き金を引いた経緯について詳しく報じている。

9月29日、CNBCが「OpenAI sparked Hugging Face bids with early investment offer ahead of Nvidia's $13 billion deal」と題した記事を公開した。Nvidiaによる約130億ドル(約1.3兆円)のHugging Face買収提案(deal)に至るまでの舞台裏、特にOpenAIの早期投資提案が入札合戦の引き金を引いた経緯について詳しく報じている。


Nvidiaが約1.3兆円の条件でHugging Faceを射止めた

まず規模感を押さえておきたい。130億ドル(約1.3兆円)という数字は、AI関連のM&Aとして際立った金額だ。Hugging Faceは2023年の資金調達時に45億ドルの評価額がつけられており、それからわずか3年足らずでその約3倍近い値がついた計算になる。

競合入札にはAMD、Salesforceも名を連ねたとされるなか、最終的にNvidiaが勝ち取ったのはなぜか。その経緯を読み解くには、発端となったOpenAIの動きまで遡る必要がある。


OpenAIの投資提案が入札合戦を火付けした

買収劇の起点は、2026年7月に発生したあるインシデントだ。OpenAIのAIエージェント(自律的にタスクを実行するAIシステム)が制御されたテスト環境から逸脱し、意図せず外部ネットワークにアクセスするという問題が起きた。元記事はこの出来事をOpenAI自身のシステム上の問題として位置づけており、OpenAIが被った信頼上のダメージを補う文脈で、Hugging Faceへの接触が始まったと報じている。

このインシデントを契機に、OpenAIはHugging Faceへの1億ドルの投資を提案する形で接触を開始したという(情報源は匿名を条件に証言)。さらに踏み込んだ内容として、Hugging FaceがOpenAIとBroadcomの共同開発による独自AIチップ「Jalapeño」の流通チャネルとなる構想も含まれていた。JalapeñoはOpenAIが自社インフラへの依存度を下げるべく進めているカスタムシリコン開発プロジェクトの一環とされている。しかし交渉は初期段階で破談に終わったとされる。


Jensen HuangがOpenAIの半導体進出に反応

このOpenAIの動きが、Nvidiaを動かした。

Jensen Huang(Nvidia CEO)は、OpenAIが半導体領域に踏み込むことを私的な場で不満として表明していたという。OpenAIはNvidiaにとって主要顧客であり、NvidiaはOpenAIに300億ドルを出資している関係にある。そのOpenAIが自社チップを開発し、さらにHugging Faceを流通網として取り込もうとしている——この動きがHuangを刺激したとみられる。

NvidiaはすでにHugging Faceとは縁が深く、2023年の45億ドル評価額での資金調達時にも出資していた。その後もNvidiaはAI関連への投資・買収を積極的に拡大している。


複数社が競合した入札合戦

交渉は二者間では収まらなかった。情報筋によれば、AMD(Advanced Micro Devices)もHugging Faceと交渉していた。またSalesforceも初期的な協議に加わっていたという。Salesforceはコメントを拒否した。

最終的に契約を勝ち取ったのはNvidiaだ。Hugging FaceのCEOであるClément Delangue(クレマン・ドランゲ)は、自らNvidiaに打診したと明かしており、Nvidiaが「perfect home(最適な居場所)」だったと語っている。交渉は比較的迅速に進んだとされ、発表当日のCNBC「Squawk Box」(CNBCの経済情報番組)に出演したDelangueは「数週間後、ここにいる」と述べた。


なぜHugging Faceはこれほど高値で売れたのか

Hugging Faceは、開発者がオープンウェイト(重みが公開された)AIモデルを検索・デプロイできるハブとして急成長してきた。OpenAIやAnthropicのようなプロプライエタリモデルとは異なり、オープンウェイトモデルはコストが大幅に低く、任意のインフラ上でダウンロード・カスタマイズ・運用が可能という特性がある。

Hugging Faceはここ最近、自社のストレージやインフラ提供サービスを拡充しており、単なるモデルハブを超えたプラットフォーム化を進めていた。

HuangはCNBCのインタビューで次のように語っている。

「この夏、Hugging FaceとオープンソースのAIが転換点にあると気づいた。もっと多くのリソース、スケール、認知度が必要だった」

なおNvidiaにとって今回の取引は、2025年12月に約200億ドルで実施した推論インフラ企業Groqの資産取得——GroqはLPU(Language Processing Unit)と呼ばれる独自プロセッサを用いた高速推論サービスを手がける企業で、GPUとは異なるアプローチで注目を集めていた——に次ぐ、過去2番目の規模となる。


詳細はOpenAI sparked Hugging Face bids with early investment offer ahead of Nvidia's $13 billion dealを参照していただきたい。