powered by TechFeed
表示モード
Google

GoogleがGeminiの「Gems」を廃止し「Skills」へ移行 — OpenAI・Anthropicとともにエージェント対応プロンプト設計へシフト

10月1日、The Decoderが「Google drops Gems for Skills, joining OpenAI and Anthropic in the shift to agent-ready prompt formats」と題した記事を公開した。GoogleがGeminiの「Gems」機能を廃止し、新フォーマット「Skills」へ移行することで、OpenAIやAnthropicと同様にエージェント対応のプロンプト設計へシフトしつつある動向を詳しく伝えている。

10月1日、The Decoderが「Google drops Gems for Skills, joining OpenAI and Anthropic in the shift to agent-ready prompt formats」と題した記事を公開した。GoogleがGeminiの「Gems」機能を廃止し、新フォーマット「Skills」へ移行することで、OpenAIやAnthropicと同様にエージェント対応のプロンプト設計へシフトしつつある動向を詳しく伝えている。


3社が同じ方向へ:エージェント時代のプロンプト設計

今回の変更で注目すべきは、単なる機能リネームではなく、エージェント対応を見据えたプロンプト設計への本格移行という点だ。

AnthropicのClaude、OpenAIのChatGPT、そしてGoogleのGeminiという主要3プラットフォームはいずれも、ユーザーが独自のプロンプトや指示セットを保存・再利用できる仕組みを提供してきた。しかし各社の実装は独自フォーマットに閉じており、エージェントとの連携や自動実行への対応という点では課題があった。今回のGoogleの移行は、そうした流れを踏まえたものだと記事は伝えている。

なお、元記事タイトルにはAnthropicがSkillsフォーマットを「発案・オープンスタンダードとして公開した」という趣旨の記述があるが、本紹介記事ではその詳細な経緯については元記事の確認を推奨する。また、OpenAIのCustom GPTsに関する具体的な廃止方針についても、元記事の記述範囲をもとに参照していただきたい。


GemsからSkillsへ:何が変わったか

Skillsは、特定タスク向けの詳細なプロンプトをユーザーが保存・再利用できる仕組みだ。従来のGemsと概念的には近いが、以下の点で設計が刷新されている。

  • 呼び出し方式:/(スラッシュ)+Skill名をタイプするだけで即座に起動できる
  • 自動検出:Geminiが入力内容からマッチするSkillを自動判定して実行する機能を持つ
  • チェーン実行:複数のSkillを組み合わせて大きなタスクに対応できる(例:ライティングスタイルとブランドガイドラインの同時適用)
  • 参照素材:テキスト文書、PDF、画像をリファレンス素材として添付可能

今後数週間以内に、Skillsの共有機能、Google Driveファイルの参照、Gemini Notebookとの統合が追加される予定だ。その後、エンタープライズ・教育・非営利のWorkspaceユーザー向けにも展開される。

また、Geminiは過去のチャット履歴からSkillsを自動生成する機能も備える。反復的な作業パターンをAI側が検出し、Skillとして提案するという流れだ。このような「ユーザーの行動からプロンプトを自動抽出する」アプローチは、AIアシスタントの個人最適化という観点でも注目に値する。


Gemsの廃止スケジュール

既存のGemsは自動的にSkillsへ変換される。廃止タイムラインは以下のとおりだ。

対象 廃止時期
個人アカウント 2025年11月
エンタープライズ・非営利Workspace 2027年3月
教育Workspace 2027年6月

同じく2025年11月には、2025年夏に実験的に提供されていたGoogleのAIミニアプリ機能「Opal」も終了する。エンタープライズ・教育ユーザーに対しては比較的長い移行期間が設けられており、業務利用への配慮がうかがえる。


なぜ今このタイミングか

AIエージェントの実用化が加速する中で、「ユーザーがどうAIに指示を与えるか」という設計は、製品の使いやすさとエコシステムの広がりに直結する課題になっている。AIエージェントが複数のツールやAPIを横断して自律的にタスクをこなすユースケースが増えるにつれ、プロンプトの再利用性・共有性・自動実行との親和性が重視されるようになってきた。

Custom GPTsやGemsといった独自フォーマットは柔軟性がある反面、エージェントとの連携や自動実行のシナリオでは扱いにくい側面があった。各社がエージェント対応を意識したプロンプト設計へと舵を切ることで、プロンプトの再利用・共有・エージェント連携が扱いやすくなっていく可能性がある。

Googleの今回の移行は、そうした業界全体の流れを象徴する動きとして捉えられる。AIプラットフォームの競争軸が「独自機能の差別化」から「エージェント時代の使いやすさ」へとシフトしていく過渡期にある、といえるだろう。

詳細はGoogle drops Gems for Skills, joining OpenAI and Anthropic in the shift to agent-ready prompt formatsを参照していただきたい。