9月30日、Techstrong.AIが「OpenAI's Revenue Run Rate Nears $70 Billion on Enterprise Growth: Report」と題した記事を公開した。この記事では、OpenAIの年間換算収益が700億ドルに迫り、エンタープライズ販売が急拡大していることについて詳しく紹介されている。以下に、その内容を紹介する。
7月から70%超の成長、年換算収益が700億ドル近くに
OpenAIの年間換算収益(Revenue Run Rate)が700億ドルに迫る勢いだ。Axiosが伝えた財務データによると、今年7月時点では400億ドルだったが、第3四半期だけで70%超の成長率を記録した。
注目すべきは成長の内訳だ。これまでOpenAIの収益の柱はChatGPTの個人向けサブスクリプションだったが、現在はB2B(法人向け)販売が最速の成長エンジンになっている。法人向け収益は7月以降で倍増以上となり、企業向けAIの先行者とされてきたAnthropicとの差を縮めている。
消費者需要も底堅い。Techstrong.AIの報道によれば、OpenAIの第3四半期の収益は、2025年通年の収益を上回ったという。
「パイロットから本番移行」が加速
Axiosの取材に匿名で応じた関係者はこう述べている。
「企業が好奇心から確信へと移行しているのがわかる。調達サイクルは短くなり、案件規模は大きくなっている」
生成AIが試験的な導入(PoC)から本番稼働・予算化された正式展開へと移行する動きが、業界全体で加速していることを示す発言だ。
OpenAIの法人向けプロダクトは現在、ChatGPTをはじめ、コーディング特化のCodex、各種開発者API、そして金融業界向けの「ChatGPT for Financial Services」など、厳格なデータガバナンスを求める規制産業向けの専門ツールにまで拡がっている。
収益急増の裏にある巨大なコスト構造
急拡大する収益の一方、コスト面では桁違いの数字が並ぶ。Reutersの報道によれば、OpenAIは2026〜2030年の間に累計278億ドル(約278億ドル※)規模の資金を消費する見通しだ。
※元記事原文では "roughly $278 billion" と表記されている。
データセンターの建設、専用チップの確保、計算インフラへの投資が主な支出先で、「莫大な収益と莫大な支出が同時進行する」構造は、フロンティアAI市場全体の特徴になりつつある。
Anthropicとの比較:収益は拮抗、損失も拮抗
最大のライバルであるAnthropicも年間換算収益は約650億ドル(7月時点)に達しており、2025年末時点の90億ドルから急成長している。ただしAnthropicは2025年に80億ドル超の営業損失を計上しており、クラウド・コンピューティングの将来コミットメントは推定5,180億ドルに上るとされる。
両社ともIPO候補として注目されているが、OpenAIのSam Altman CEOは「AIの安全性と規制環境への懸念」を理由に、2026年の上場は行わないと明言している。Anthropicは目論見書(プロスペクタス)で財務情報を開示済みで、AI技術に関連した実存的リスクも記載している。
ガバナンス改革と規制動向
OpenAIは2025年に組織構造を再編し、事業部門を公益法人(Public-Benefit Corporation)「OpenAI Group PBC」に転換した。資本調達の効率化と安全ミッションの両立を図る狙いがある。
規制面では、米国の州ごとの独自AI法案やEUのEU AI Actへの対応が課題になっている。OpenAIは、能力評価・サイバーセキュリティ・インシデント報告義務を包括する米国連邦統一ガイドラインの整備を主張している。
詳細はOpenAI's Revenue Run Rate Nears $70 Billion on Enterprise Growth: Reportを参照していただきたい。




