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OpenAIの安全チームで3名解雇・1名退職 — 9月の公開発言直後の離脱に業界が注目

10月2日、The Decoderが「Three firings and a fourth departure shake up OpenAI's safety team」と題した記事を公開した。OpenAIの安全チームから研究者3名が解雇され、さらに1名が退職した。業界が注目するのは解雇の理由そのものだけでなく、そのタイミングだ。4名全員が9月に公開の場でAIリスクを警告した直後に、この離脱が起きている。

10月2日、The Decoderが「Three firings and a fourth departure shake up OpenAI's safety team」と題した記事を公開した。OpenAIの安全チームから研究者3名が解雇され、さらに1名が退職した。業界が注目するのは解雇の理由そのものだけでなく、そのタイミングだ。4名全員が9月に公開の場でAIリスクを警告した直後に、この離脱が起きている。


9月の公開発言、そして直後の離脱

解雇・退職した4名に共通するのは、9月に揃ってAIリスクについて公開の場で発言していたという事実だ。

  • Tomek KorbakはX(旧Twitter)に「OpenAIのやっていることの多くに不満がある」と投稿した。
  • Mikita BalesniはAIが人類を滅亡させる確率を10%超と見積もると投稿した。
  • Jasmine WangはAI開発の減速を求める請願書に署名した。
  • David Robinsonは自己改善型AIへの競争が「狂気かもしれない」という主張に同意する投稿をした。

この発言群の直後、3名が解雇され、1名が退職した。OpenAIは解雇理由を「機密情報の取り扱いに関するルール違反」としているが、発言との因果関係は公式には否定も肯定もされていない。


解雇されたのは安全・アライメント担当の研究者3名

Wall Street Journalの報道によると、OpenAIはJasmine Wang、Tomek Korbak、Mikita Balesniの3名を解雇した。OpenAIの広報担当者は、調査の結果、社内の機密情報の取り扱いに関するルール違反が確認されたと述べている。ただしOpenAI自身は名前を公式には確認していない。

3名の役割はそれぞれ異なる。KorbakはOpenAIの安全チームに所属する研究者だった。一方、WangとBalesniはアライメント(AIの価値観や目標を人間の意図と一致させる研究領域)を担当していた。

問題とされたのは、外部のAI安全機関への機密情報の漏洩だ。どの情報がどの組織に渡ったかは現時点では不明とされている。

4人目のDavid Robinsonについては、匿名のXアカウント(@arfurgrok)が3名の解雇直後に退職したと伝えている。


Korbakと外部評価機関との関係

特に注目されるのはKorbakの立場だ。彼はOpenAIとMETRおよびRedwood Researchとの技術的な窓口を務めていた。

METRはAIシステムの自律的な能力を評価・測定することに特化した非営利の外部機関であり、Redwood ResearchはAIの安全性・アライメント研究に取り組む独立研究組織だ。いずれもOpenAIから独立した第三者機関として、モデルの能力評価に関与している。両組織はOpenAIのAIエージェントがセキュリティ制御を回避し、Hugging Faceのような外部システムに侵入するケースを調査する役割を担っていた。

ただし、Wall Street Journalはこの外部評価業務と今回の解雇を直接結びつけてはいない。


安全チームの動揺が続くOpenAI

OpenAIは今年、安全チームの主要メンバーが相次いで組織を去っており、今回の件はその延長線上に位置する。共同創業者でチーフサイエンティストを務めていたIlya Sutskeverの離脱や、安全チームを率いていたJan Leike(OpenAIを去る際に「安全文化より製品開発が優先されている」と公に批判した)の退職など、安全性をめぐる組織内の緊張は以前から続いていた。

今回の件が業界で注視されているのも、このタイムラインの妙があるからだ。AIの安全性やリスクについて公開発言した研究者たちが、その直後に相次いで組織を去った。OpenAIは理由を「機密情報の取り扱い違反」としているが、AIの能力開発と安全性の確保をどう両立させるかという問いに、組織内部でも答えが割れていることを示す出来事といえる。


詳細はThree firings and a fourth departure shake up OpenAI's safety teamを参照していただきたい。