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ビジネス・マーケット

DeepSeekが最大約1.3兆円の資金調達へ — Huaweiチップ少なくとも16万枚のデータセンター建設と2027年IPOを視野に

10月7日、TechCentralが「DeepSeek raises more than €10 billion in new funding round」と題した記事を公開した。中国のAIスタートアップDeepSeekが当初目標を大幅に上回る規模の資金調達をほぼ完了し、2027年初頭のIPOに向けて動き出したと報じている。

10月7日、TechCentralが「DeepSeek raises more than €10 billion in new funding round」と題した記事を公開した。中国のAIスタートアップDeepSeekが当初目標を大幅に上回る規模の資金調達をほぼ完了し、2027年初頭のIPOに向けて動き出したと報じている。


当初目標の1.6倍超、最大1.3兆円規模に

DeepSeekが進めている今回の資金調達ラウンドは、800億人民元(約1兆600億円)超をほぼ確保した段階だという(1人民元≒約13.2円換算)。当初の目標は500億人民元(約6,600億円)であり、急増した投資家の需要によって目標を大幅に上回った。さらに、現行の合意内容を踏まえると最終的には1,000億人民元(約1兆3,200億円)に達する可能性があるとBloombergは報じている。ただしこの1,000億人民元という数字はあくまで上限値であり、確定した調達額ではない点に注意が必要だ。

主要投資家として名前が挙がっているのは、テンセント・ホールディングス(WeChat運営元)と、EV向けバッテリー市場でトップシェアを誇るCATL(寧徳時代)だ。中国テック・製造業の両巨頭が名を連ねており、DeepSeekへの評価の高さが伺える。


投資家を引き寄せた「V4 Flash」の存在

今回の投資熱を高めた直接的なきっかけは、DeepSeekが最近リリースした最新AIモデル「V4 Flash」の評価だ。このモデルはコスト効率と性能の両面で業界標準に揺さぶりをかけたと記事は伝えている。OpenAIやAnthropicといった欧米の主要プレイヤーと直接競合しながら、運用コストは大幅に低いという点が強調されている。元記事では具体的なベンチマーク数値の詳細には踏み込んでいないが、このコスト優位性がDeepSeekの一貫した競争軸となっている。

DeepSeekはかねてから「高コストな計算資源を使わずに高性能なモデルを実現できる」として注目を集めてきた企業だ。2025年初頭にDeepSeek-R1が公開された際、「低コストで米国トップモデルに匹敵する」という評価が世界的な議論を巻き起こしたことは記憶に新しい。V4 Flashはその延長線上にある取り組みとして位置づけられる。


内モンゴルに少なくとも16万枚のHuawei AIチップを集積

調達した資金の用途として特に目を引くのが、インフラへの大型投資だ。DeepSeekは中国の内モンゴル自治区に大規模データセンターを建設しており、そこにHuaweiのチップを少なくとも16万枚展開することを目指している。実現すれば、世界最大規模のHuawei AIチップクラスターの一つになると見られる。

米国の対中半導体輸出規制によってNvidiaの最新チップが入手困難な中国のAI企業にとって、Huawei製チップとの連携は不可避の選択肢だ。DeepSeekはHuaweiと共同で、AIハードウェアをプログラムするための専用ソフトウェアの開発・リリースも行っている。なお、16万枚という数字は元記事における「少なくとも」という条件付きの表現であり、最終的な規模はさらに拡大する可能性がある。


創業者は「利益より技術進歩」を優先

創業者の梁文鋒(Liang Wenfeng)氏は投資家に対し、「主目的は技術的な進歩であり、即座の収益ではない」と明言しているという。オープンなAIモデルの継続的な開発に注力する姿勢で、商業的なマネタイズよりもAGI(汎用人工知能)の実現を優先する方針を示している。

同様のスタンスを取る国内競合として、記事ではMoonshot(月之暗面)が挙げられている。元記事によれば、Moonshotは企業評価額500億ドル(約7兆円)で同じく2027年のIPOを目指しており、中国AIスタートアップの上場ラッシュが2027年前後に集中する構図が見えてくる。


IPOは2027年初頭を予定

今回の資金調達ラウンドはほぼ完了しているが、条件面で若干の最終調整が入る可能性があるという。IPOは2027年初頭を目標としており、梁氏のリーダーシップのもとで急速に存在感を増してきたDeepSeekが、公開市場でどう評価されるかが注目される。米国からの技術制限という逆風のなかで独自路線を貫いてきただけに、IPOはその実力を市場が直接測る場となる。

詳細はDeepSeek raises more than €10 billion in new funding roundを参照していただきたい。