10月8日、Euronewsが「Samsung flags 783% profit jump to record $80bn as AI chip boom surges」と題した記事を公開した。
Samsungの四半期利益、前年比783%増で過去最高
Samsungが発表した2024年第3四半期の営業利益(速報値)は107.4兆ウォン(約800億ドル、約8兆円)。前年同期の12.17兆ウォンからの増加率は**782.5%**に達する。なお、この数値はあくまで速報値(preliminary figures)であり、10月29日の詳細決算発表時に確定する。
この数字が確定すれば、テクノロジー企業として四半期営業利益の史上最高記録となる。韓国企業の四半期営業利益が100兆ウォンを超えるのも初めてとなる見通しだ。
売上高の速報値は195兆ウォン(約1,456億ドル)で前年比127%増。営業利益率は速報値ベースの計算で**約55%**という高水準だ。市場予測(LSEG集計)の106.1兆ウォンをも上回った。
利益を牽引したのはHBMとメモリ価格の上昇
Samsungは世界最大級のメモリチップメーカーだ。今回の業績を支えた主な要因は2つある。
- HBM(高帯域幅メモリ)の需要急増: AIデータセンターがAIプロセッサへのデータ供給用に積層型チップ(HBM)を大量調達している
- DRAMおよびNANDメモリの価格上昇: 供給がタイトな状況が続き、価格が押し上げられている
HBM(High Bandwidth Memory)はNvidiaのGPUなどAI向けアクセラレータと組み合わせて使われるメモリで、通常のDRAMに比べ大幅に高い帯域幅を持つ。AI学習・推論の処理ボトルネックを解消する部品として需要が急拡大している。
TSMCも四半期売上が過去最高
世界最大の半導体受託製造企業(ファウンドリ)であるTSMCも同様に好業績を報告した。
9月単月の売上高は前年同期比54.6%増の511.86億台湾ドル(約160億ドル)。これにより第3四半期の推計売上高は1.49兆台湾ドル(約468億ドル)となり、前年同期比51%増・前四半期比17.6%増で四半期としての過去最高を更新した。TSMCが自社で示していたガイダンス上限(445億ドル)をも上回っている。
NvidiaやAppleを主要顧客に持つTSMCの好調は、台湾の輸出統計にも現れている。台湾の9月輸出額は前年比60.9%増の872億ドルで過去最高を記録。AIハードウェア需要が主因とされ、台湾のGDP成長率は第2四半期に前年比**12.9%**という高水準を記録した。
「ブームはいつまで続くか」が次の焦点
好業績の発表にもかかわらず、Samsungの株価は同日ソウル市場で2.42%下落して引けた。投資家が利益確定に動くとともに、メモリブームの持続性に疑問を持ち始めているためとみられる。ただし、株価は昨年9月以降でほぼ4倍に達している。
今後の注目スケジュールは以下の通りだ。
- 10月15日: TSMC第3四半期の詳細決算発表・業績見通し(オランダのASML決算の翌日)
- 10月29日: Samsung第3四半期の詳細決算発表(速報値の確定)
- 11月(予定): Nvidia決算発表(AIチップ需要の持続性を測る重要指標)
Nvidiaの決算がAIチップラリーの「賞味期限」を占う最大のシグナルになるとみられている。
詳細はSamsung flags 783% profit jump to record $80bn as AI chip boom surgesを参照していただきたい。




