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ReplitがデフォルトAIをAnthropicからOpenAIに切り替え —「コストも性能もChatGPTが上」、ただし完全決別ではない

10月19日、ibtimes.sgが「AI Coding Platform Dumps Anthropic for OpenAI, Says ChatGPT Models Cheaper and Better」と題した記事を公開した。注目すべきは、Replit CEOのAmjad Masad氏がイベント登壇中に「Anthropicとの取引を終了した」と発言した後、その内容を自ら修正したという経緯だ。「完全決別」という印象が先行したが、実態はより限定的な変更であり、その温度差こそがこの件の核心といえる。

10月19日、ibtimes.sgが「AI Coding Platform Dumps Anthropic for OpenAI, Says ChatGPT Models Cheaper and Better」と題した記事を公開した。注目すべきは、Replit CEOのAmjad Masad氏がイベント登壇中に「Anthropicとの取引を終了した」と発言した後、その内容を自ら修正したという経緯だ。「完全決別」という印象が先行したが、実態はより限定的な変更であり、その温度差こそがこの件の核心といえる。


ReplitがAnthropicを外してOpenAIをデフォルトに

AIコーディングプラットフォームのReplitが、デフォルトのAIモデルプロバイダーをAnthropicからOpenAIへ切り替えた。TechCrunch DisruptでReplit CEOのAmjad Masad氏が明言したもので、その理由はコスト、モデル性能、パートナーシップの強度の3点だ。

Masad氏は「ChatGPTは今や優れている」と述べ、OpenAIのモデルがReplitの社内・公開ベンチマークにおいて、ゼロからアプリを構築するタスクで一貫して優れたスコアを示したと説明した。なお、元記事では「SolおよびAstraモデル」という表記が登場するが、これはOpenAIの一般的なモデル名称(GPT-4o系やo1/o3系など)とは異なる表記であり、元記事の記述をそのまま引用したものであることを付記しておく。

ただし、これはReplit独自の評価方法・ワークロードに基づく結果であり、すべてのコーディングタスクでOpenAIモデルがClaudeを上回ることを示すものではない。コスト差についても具体的な数字は公表されていない。

「バイブコーディング」とは、コードの詳細をAIに任せて自然言語での指示だけでアプリを構築するスタイルの開発手法で、Replit Agentが主要なユースケースとして想定している領域だ。この種のタスクにおいてOpenAIモデルの優位性を確認したというのがMasad氏の主張である。


「Anthropicとの決別」は事実の一部にすぎない

イベント登壇中、Masad氏は「Anthropicとの取引を終了した」と発言したが、その後に発言を修正している。ReplitのユーザーはAnthropicのClaudeを含む他のモデルを引き続き選択可能であり、OpenAIはあくまでReplit Agentのデフォルトプロバイダーになったという位置づけだ。

「Replitはモデルに依存しない立場を維持している。ユーザーはAnthropicのClaudeや他のサポートされるモデルを選択できる。OpenAIは現在、パフォーマンス・経済性・パートナーシップの強度に基づき、Replit Agentを動かすための優先パートナーとなった」——Masad氏、TechCrunchへのコメント

さらに、Anthropicと近しい情報源はTechCrunchに対し「パートナーシップは継続している」と語っており、Masad氏の当初の発言を否定している。ReplitのエンジニアリングブログによるAnthropicとの連携を紹介した9月の投稿でも、ClaudeモデルがReplit Agentの本番環境で動作していると説明されており、完全な決別とは言い難い状況だ(元記事は当該投稿へのリンクを掲載していないため、直接参照は元記事経由で確認されたい)。

現時点で確認できる最も明確な変化は、OpenAIがReplit Agentの「デフォルト」になったという点のみだ。


デフォルト変更が持つビジネス的な意味

デフォルトの変更は、ユーザーが意識的に切り替えない限り利用先が変わることを意味する。たとえClaudeが選択肢として残っていても、デフォルト変更によってAnthropicへの実際の利用・支出は減少しうる。

Masad氏はReplitが最近までAnthropicの上位5社の顧客だったと述べており、その規模感からすれば、デフォルト変更が収益に与える影響は小さくないはずだ。ただし財務的な詳細は公表されていない。

OpenAI側にとっては、既存のAIコーディングプラットフォームを通じてユーザーにリーチする機会を得たことになる。

Masad氏はまた、2027年までにエンタープライズおよび政府向け顧客がReplitの収益の過半数を占める見通しであると語っており、今後はモデル性能・運用コスト・プロバイダーとの関係がより重要になってくるとしている。


注目すべき今後の焦点

今回の件で未解決のまま残っている点は多い。

  • プロバイダー間でユーザーの利用がどう移行するか
  • ReplitがモデルコストについてOpenAIとAnthropicの比較を開示するか
  • ReplitとAnthropicが商業契約の現状を正式に明らかにするか

「コストも性能もOpenAIが上」というReplitの主張は、独立した検証可能なベンチマーク結果や価格情報を伴っていない。LLM各社の競争が激化する中で、大口顧客がどのプロバイダーを選ぶかは業界全体に影響を与える指標だが、現段階では「Replitがデフォルトを変えた」という事実以上のことは確認できていない。


詳細はAI Coding Platform Dumps Anthropic for OpenAI, Says ChatGPT Models Cheaper and Betterを参照していただきたい。