7月29日、GitHubが「Copilot code review: Agent skills and MCP now generally available」と題した記事を公開した。この記事では、GitHub CopilotのコードレビューにおけるエージェントスキルとMCPサーバー連携が正式版(GA)としてすべてのCopilotユーザーに提供開始されたことについて詳しく紹介されている。
チームの内部ツールをコードレビューに統合できるようになった
今回GAとなった機能の核心は、Copilotのコードレビューを「社内ツールや外部サービスの情報」と組み合わせて動かせる点にある。
これまでのCopilotコードレビューは、あくまでコード本体を解析するものだった。今回の更新により、以下の2つのルートで外部コンテキストを注入できる。
エージェントスキル(Agent Skills)
.github/skills配下にSKILL.mdファイルを置くだけで、Copilotがレビュー時にその内容を参照するようになる。チーム固有のコーディング規約、アーキテクチャのガイドライン、セキュリティポリシーなど、リポジトリや組織ごとの文脈をCopilotの分析に反映させられる。
ディレクトリ構造の例:
.github/
skills/
your-skill-name/
SKILL.md
SKILL.mdに「このプロジェクトではエラーハンドリングをXXXパターンで統一する」のような指示を書けば、Copilotはそれを踏まえたレビューコメントを生成する。詳細はGitHub公式のエージェントスキルドキュメントを参照されたい。
MCPサーバー連携(MCP Server Connections)
**MCP(Model Context Protocol)**は、AIモデルが外部ツールと標準化された方法でやりとりするためのプロトコルだ。2024年末にAnthropicが提唱し、その後OpenAI・Google・Microsoftなど主要AI製品ベンダーが相次いで採用を表明。現在はAIエージェントと外部ツール連携のデファクトスタンダードとして普及が進んでいる。
今回の連携では、チームがすでに使っているJiraなどのイシュートラッカー、ドキュメントシステム、サービスカタログといった外部プラットフォームの情報を、コードレビューに直接引き込める。たとえば、プルリクエストに紐づくJiraチケットの内容やステータスをCopilotが参照しながらレビューコメントを生成する、といった使い方が想定される。設定はリポジトリ設定 → Copilot → MCP serversから行う。認証トークンはリポジトリ設定 → Secrets and variables → Agentsに保存する。
なお、Copilotコードレビューが実行するMCPのツール呼び出しはすべてread-only(読み取り専用)に制限される。また、GitHubとPlaywrightのMCPはデフォルトでオンになる。
Copilot cloudエージェント向けに設定済みのMCP設定は、そのままCopilotコードレビューにも自動適用される。追加の設定変更は不要だ。
新機能:コメントの出典表示
GAに合わせて追加された新機能として、レビューコメントがエージェントスキルまたはMCPコンテキストに基づいて生成された場合、その旨が明示されるようになった。
「なぜこのコメントが出たのか」が追跡しやすくなるため、スキルやMCP設定のチューニングにも役立つ。
対象ユーザーと移行の手間
本機能はCopilot Pro、Pro+、Business、Enterpriseの全ユーザーが対象。パブリックプレビュー中に設定済みのユーザーは、変更なしでそのまま継続して使える。
新規に試すユーザーは、まずGitHub公式のMCP設定ガイド(Model Context Protocol)やMCPの公式サンプルリポジトリを参考にするとよい。エージェントスキルについてはGitHub Docsのコードレビューセクションに設定手順がまとめられている。
コードレビューにチームの規約やJiraをはじめとする外部サービスの情報を持ち込む仕組みがGAになったことで、Copilotのレビューを「汎用AI」から「プロジェクト固有のレビュアー」に近づける構成が、正式に運用できるフェーズに入った。MCPの普及によって接続できる外部ツールの幅は今後さらに広がることが見込まれ、チームごとのカスタマイズ余地は大きい。
詳細はCopilot code review: Agent skills and MCP now generally availableを参照していただきたい。




