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Deep Dive

ChatGPT Images 2.5は「変えたい部分だけを変える」が売りだが、通常チャットでは精度の低いモデルが動いている——The Decoderが2モデル構成の実態を検証

9月9日、The Decoderが「ChatGPT Images 2.5: Faster, more precise, but not the same for everyone」と題した記事を公開した。OpenAIが新たに投入したChatGPT Images 2.5は、編集精度の高さを売りにしているが、ユーザーがどちらのモデルを使っているかを選べない仕組みになっており、無料・有料プランを問わず通常のChatモードでは精度の低い方のモデルが割り当てられている可能性が高いという。

9月9日、The Decoderが「ChatGPT Images 2.5: Faster, more precise, but not the same for everyone」と題した記事を公開した。OpenAIが新たに投入したChatGPT Images 2.5は、編集精度の高さを売りにしているが、ユーザーがどちらのモデルを使っているかを選べない仕組みになっており、無料・有料プランを問わず通常のChatモードでは精度の低い方のモデルが割り当てられている可能性が高いという。


2モデル構成:FlareとSunburstの違い

ChatGPT Images 2.5は、GPT-Image-2.5 FlareGPT-Image-2.5 Sunburstという2つのモデルで構成されている。

  • Flare:汎用向け。前世代(Images 2.0)より高品質で、レイテンシを最大50%削減
  • Sunburst:高精度な編集を要する作業向け。生成時間は長くなるが、指示への追従精度が高い

APIでは明示的にモデルを指定できるが、ChatGPTのインターフェース上では選択不可。どちらが呼ばれるかはOpenAIがルーティングするが、その条件はアナウンスにも公式ドキュメントにも記載がない。

The Decoderの実測では、ChatGPT Workモードでは指定箇所のみを変更する精度の高い編集が機能する一方、通常のChatモードでは編集時に無関係な箇所も変わってしまうケースが目立った。ChatGPT Workモードで上位モデルの**GPT-6 Astra (Max)**(以下「Astra (Max)」)を利用した場合のみ、Sunburstが呼び出されているように見える場面があったという。なお「Astra (Max)」はWorkモードで選択できる最上位のモデル設定を指しており、記事中の「6 Pro」設定もこれと同一のものと見られる。


肝は「編集精度」——変えたい部分だけを変える

今回のモデル改善の中心はインストラクション追従型の編集精度だ。複数ステップにわたる編集でも、変更を指示していない部分が維持されることを目標としている。

実際のテストでは、以下のプロンプトで生成した画像に対して「バナナの色を変える」「大型猫科動物の種を変える」という2つの編集を順次実施した。

A hyper-realistic DSLR photo. A monkey holding a pink banana is sitting on a tiger in the foreground. In the background, a HORSE is RIDING AN ASTRONAUT...

ChatGPT WorkでAstra (Max)を使った場合、各編集ステップで指定箇所のみが変更され、背景や他の要素が安定して維持された。一方、通常のChatモードでは、バナナの色を変えただけで画像全体が変化してしまう挙動が繰り返し確認された。

また、画像内のテキスト編集テストも実施している。The Decoder自身の記事を80年代風雑誌レイアウトに変換した画像に対し、「GPT-Images-2.5」と誤記させた部分を修正指示したところ、Astra (Max)ではその箇所だけを正確に直した。さらに「US English版を作って」という指示だけで翻訳バージョンを生成し、他のレイアウトを崩さなかった。


Arenaランキングでは暫定1位・2位を占有

画像生成モデルの評価プラットフォームLmsys Chatbot Arenaのtext-to-imageリーダーボードでは、Sunburstがスコア1421(約3,100票)でトップ、Flareが1399(約2,900票)で2位につけている。ただし両モデルともラベルは「Preliminary(暫定)」で、票数が少なく今後変動する可能性がある。

3位は前世代のGPT-Image-2(1381点、約78,700票)。4位以下にはMicrosoftのmai-image-2.6(1331)、イーロン・マスク設立のxAIによるgrok-2-image-2.0(1315)が続く。


料金体系:新品質ティアと注意点

Images 2.5では「xhigh」「max」という新しい品質ティアが追加された。

品質ティア 1024×1024の概算コスト
low 約$0.006
high 約$0.053
max(新設) 約$0.21(約7,024出力トークン)

トークン単価はFlare・Sunburst共通(入力:$8/Mトークン、出力:$30/Mトークン)だが、Sunburstはリーズニング処理が長いためFlareより1枚あたりのコストが高くなる傾向がある。また、前世代にあったバッチ割引は現時点でImages 2.5には存在しない。1枚あたりの平均価格もOpenAIは公表していない。


新機能:スケッチ入力と共有可能なプロンプト

ChatGPTのUIにはモデル更新に合わせていくつかの機能が追加された。

  • Sketch@Sketchコマンドで起動。手書きの下書きを視覚的なテンプレートとして使い、図、部屋のレイアウト、ポスターなどに活用できる
  • テンプレート:ポスター・ロゴ・インフォグラフィック・サムネイルなど用途別の定型プロンプト。ユーザーが要件を入力すると構造化された指示が生成される
  • プロンプト共有:使用したプロンプトを他ユーザーと共有できる機能。OpenAIは1980年代風ポートレートを生成するプロンプトがバイラルになっている例を挙げている

透かし技術はGoogle DeepMindと連携

コンテンツの出所追跡には従来から採用しているC2PAメタデータに加え、Google DeepMindのSynthIDによる不可視透かしをChatGPT・Codex・APIのすべてで適用する。OpenAIは「単一の解決策はない」として多層的なアプローチを取る方針だ。

Images 2.5はChatGPT無料プランを含む全プラン、デスクトップ・モバイル・Webの各プラットフォームで利用可能になっている。ただし、Chatモードでは現時点で精度の低い方のFlareが使われている可能性が高い点は留意が必要だ。高精度なSunburstを活用したい場合は、WorkモードでAstra (Max)を選択するのが現状では最も確実な方法となる。


詳細はChatGPT Images 2.5: Faster, more precise, but not the same for everyoneを参照していただきたい。