9月23日、CNBCが「OpenAI and Anthropic CEOs push for AI cooperation at UN after Trump rebuffs 'globalist scheme' to control it」と題した記事を公開した。OpenAIのSam AltmanとAnthropicのDario Amodeiが国連の場でAI国際協調を訴えた一方、トランプ大統領がそれを「グローバリストの陰謀」と一蹴した対立構図について詳しく報じている。
競合CEOが国連の場で異例の共闘
9月23日(現地時間)、OpenAI CEOのSam AltmanとAnthropic CEOのDario Amodeiは、国連安全保障理事会に揃って出席し、AIがもたらしうるリスクへの対処に向けた国際的な協調を呼びかけた。
※国連安全保障理事会(Security Council)は、国際の平和と安全の維持を主任務とする国連の主要機関で、米・英・仏・露・中の常任理事国5カ国と非常任理事国10カ国で構成される。AIガバナンスの議論は通常、総会や専門委員会の場で行われることが多く、安全保障理事会の場でAI企業のCEOが演説したこと自体が異例の展開として注目された。
Altmanは演説でこう述べた。
「歴史上、互いに競争し、必ずしも友好的ではない国々が、強力な新技術を前に共通利益と集団的善のために結束してきた時代があった。今がまさにその時だと我々は信じる」
OpenAIとAnthropicは、AIモデルの安全性をめぐる研究者からの警告が相次ぐ中、それぞれの安全策に対する外部からの監視・批判が強まっている。今月初め、AmodeiはAI開発ペースを意図的に落とすべきだとする提言を公開し、業界に波紋を呼んだ。通常ライバル関係にあるAltmanが、この提言に公開の場で同調した点も異例として受け止められた。
トランプは「グローバリストの陰謀」と批判
両CEOの演説の前日、トランプ大統領は国連総会で全く逆の立場を打ち出した。
「AIをコントロールしようとするグローバリストの陰謀には与しない。産業革命より大きくなるものの成長を、私は妨げるつもりはない」
トランプ政権の立場は、AIの発展を「規制で縛るのではなく後押しする」というものだ。AltmanやAmodeiの主張する「開発ペースを落とす必要性」とは、真っ向から対立している。
IPOを控えた「スローダウン論」への疑問
この状況で浮上する疑問は、「スローダウン」が実際に何を意味するのか、という点だ。OpenAI・Anthropicはいずれも、大規模なIPOが近いと広く見られている。両社はIPOの時期を公式には明らかにしていないが、上場を目前にした企業が開発抑制を訴えるという構図には、投資家や業界関係者から疑問の目が向けられている、とCNBCは伝えている。
安全性の担保と事業成長の両立——この緊張関係が、今後のAIガバナンス議論の核心になりそうだ。
「真に独立した安全評価機関が必要」という声
CNBCが同日公開した関連記事によれば、専門家らは公開書簡の中で「AnthropicとOpenAIには、真に独立した安全評価機関が必要だ」と訴えている。両社の自己申告ベースの安全評価では不十分だという指摘で、国連での議論と合わせて、外部ガバナンスの仕組みをどう設計するかが問われ始めている。
AltmanとAmodeiが同じ場に立ち、同じ方向を向いたこと自体は、AI業界における安全性議論の成熟を示す一面とも言える。しかし「スローダウンを訴える企業が投資を集め上場を目指す」という構図への問いかけは、今後も続くだろう。国際的な規制の枠組みが実効性を持つかどうかは、米政権の姿勢が大きな変数となる。
詳細はOpenAI and Anthropic CEOs push for AI cooperation at UN after Trump rebuffs 'globalist scheme' to control itを参照していただきたい。




