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Deep Dive

AIインフラ投資の「ツケ」が膨らむ — CoreWeaveの債券利回りが16%超え、NvidiaやAmazonの信用リスクも上昇

11月7日、CNBCが「The AI 'credit card' is getting costlier as CoreWeave bond yield tops 16%」と題した記事を公開した。AIデータセンター向け債券市場でストレスが高まり、新興クラウドインフラ企業CoreWeaveの債券利回りが16%超に達した。大手ハイパースケーラーのCDSも過去1ヶ月で最大76%拡大しており、債券市場全体がAI関連の信用リスクを見直し始めている。

11月7日、CNBCが「The AI 'credit card' is getting costlier as CoreWeave bond yield tops 16%」と題した記事を公開した。AIデータセンター向け債券市場でストレスが高まり、新興クラウドインフラ企業CoreWeaveの債券利回りが16%超に達した。大手ハイパースケーラーのCDSも過去1ヶ月で最大76%拡大しており、債券市場全体がAI関連の信用リスクを見直し始めている。


「クレジットカードの金利が上がっている」

Jefferiesのグローバル株式戦略責任者Christopher Woodは、現状をこう表現した。「AIの設備投資競争が終わる最も現実的なシナリオは、クレジットカードを取り上げられることだ」。その段階にはまだ至っていないが、債券市場は明らかに警戒を強めている。

象徴的な存在が、ネオクラウド(新興クラウドインフラ企業)のCoreWeaveだ。同社が発行した2032年償還・クーポン9.625%の債券の利回りが16%超に達した。さらに、5年物のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)はドイツ銀行のデータによれば木曜日に1,289ベーシスポイント(bp)を突破し、10月の直近ピークを上回った。金曜日には約8%低下し1,155bp程度に落ち着いたが、依然として高水準だ。

CDS(クレジット・デフォルト・スワップ):債券の債務不履行(デフォルト)リスクに対する保険契約のようなもの。スプレッド(上乗せ金利幅)が広がるほど、市場がそのリスクを高く評価していることを示す。


NvidiaやAmazonのCDSも拡大

注目すべきは、CoreWeaveだけの問題にとどまらない点だ。財務基盤が盤石な大手企業のCDSも同様に上昇している。

  • Nvidia:過去1ヶ月でCDSが76%上昇(スプレッドは約139bp)
  • Broadcom:同49%上昇
  • Amazon:同44%上昇

絶対水準で見れば、NvidiaのCDS(約139bp)はCoreWeave(約1,100bp)やOracle(約298bp)より大幅に低い。しかし、もともと低水準にあったCDSが短期間で76%拡大するという変化率の大きさは、市場参加者がAI関連全体の信用リスクを新たに「織り込み直している」ことを示唆する。信用市場では絶対水準だけでなく、変化の速度と方向性がリスクセンチメントの重要なシグナルとなるためだ。

ドイツ銀行のマクロ・テーマ研究グローバル責任者Jim Reidは「信用市場からの警告は十分に受け取っている。債券と株式が今後どう連動するか注目が必要だ」と述べた。


政治的逆風:州レベルの規制強化がデータセンター計画に影響

市場が警戒を強めた背景には、米国の政治地図の変化がある。元記事によれば、複数州で新たに誕生した知事のもとでデータセンター建設への規制強化が懸念されている。

ゴールドマン・サックスの試算では、モラトリアム(一時停止措置)が実施された場合、**米国内の計画済みデータセンター容量の最大45%**に影響が及ぶ可能性があるとしており、特にテキサス州の比率が高いとされる。テキサス州の新知事Gina Hinojosa氏は、データセンター自体には反対しないとしながらも、州議会がコミュニティ保護策を制定するまでモラトリアムを設ける意向を示している。

一方、トランプ政権は引き続きデータセンターへの支持を表明。国家経済会議(NEC)のKevin Hassett局長は金曜日にCNBCの取材に対し、データセンターの成長は計画通り続くと予想すると語った。


AI債務発行の「ピーク」が視野に

現状、AI向け融資市場が崩壊しているわけではない。ゴールドマン・サックスは10月29日以降だけで総額670億ドル相当のAI債券取引5件を集計しており、今年のハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)による債務発行の累計は2,960億ドルに達した。同社は2027年には4,400億ドルの発行を見込む。

ただし、ピークが近づきつつある。バンク・オブ・アメリカのアナリストは、AI関連の信用発行額が2026年から2027年にかけて31%増の6,850億ドルに達した後、2028年には23%減の5,310億ドルへ縮小すると予測する。

より根本的な問題は、ハイパースケーラー各社がAI投資をキャッシュフローに転換できるかどうかだ。ゴールドマンによれば、ハイパースケーラー各社は第3四半期にキャピタルサポートが営業キャッシュフローを超過し、合計でフリーキャッシュフローがマイナスになった。

AIインフラへの投資が実際の収益に転換されるまでの時間差がどこまで続くか——それが市場の焦点になりつつある。


詳細はThe AI 'credit card' is getting costlier as CoreWeave bond yield tops 16%を参照していただきたい。