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Deep Dive

Claude CodeとCodexの使い分け — 「複数タスクはClaude Code、難タスク1本はCodex」に行き着いた開発者の結論

8月30日、Eivind Kjosbakkenが「When to Use Claude Code and When to Use Codex」と題した記事を公開した。この記事では、現時点でのフロンティアAIコーディングエージェントであるClaude CodeとCodexを、タスクの性質に応じて使い分けるための判断基準が、著者自身の実務経験をもとに詳しく論じられている。

8月30日、Eivind Kjosbakkenが「When to Use Claude Code and When to Use Codex」と題した記事を公開した。この記事では、現時点でのフロンティアAIコーディングエージェントであるClaude CodeとCodexを、タスクの性質に応じて使い分けるための判断基準が、著者自身の実務経験をもとに詳しく論じられている。


前提:Claude CodeとCodexとは何か

本題に入る前に、両ツールの基本的な位置づけを整理しておく。

Claude Code は、Anthropicが提供するターミナルベースのAIコーディングエージェントだ。Claudeモデル(現在はClaude Opus 4・Sonnet 4などが利用可能)をバックエンドに持ち、コードの読み書き・テスト実行・ファイル操作などをCLI上で自律的にこなす。特徴的なのは、1つのセッションから複数のサブエージェントを並列起動するオーケストレーション機能を持つ点だ。

Codex は、OpenAIが提供するクラウドベースのAIコーディングエージェントで、o3・o4-miniなどのモデルを利用する。ブラウザ上で動作し、サンドボックス環境でタスクを非同期実行するのが特徴だ。複数のタスクを並列で走らせることも可能だが、著者の観察では「1セッション=1タスク」の運用が適している。


結論から言うと「単体の難タスクはCodex、複数の小タスク管理はClaude Code」

著者は日々の開発ワークフローで両ツールを実際に使い込んだ末に、次のシンプルな分類ルールに行き着いた。

Codexは、単一の難しいタスクを確実に完遂させたいときに優れており、Claude Codeは複数の小タスクをサブエージェントに振り分けて並列処理させるオーケストレーションに優れている。

この判断基準の背景にある具体的な観察が興味深い。

Codexの長所: 余計なことを聞かずに前に進む。著者の観察では、Claude Opus 5は「過度におしゃべり(excessively chatty)」な傾向があり、著者は毎日何度も「もっと簡潔にしろ」と指示し直さなければならなかったという(なお、これは著者個人の主観的な評価であり、プロンプト設定やユースケースによって異なる可能性がある)。一方Codexは質問を最小限に抑え、自分で妥当な仮定を立てて作業を完遂する傾向があると著者は述べている。

Codexの致命的な弱点: 複数タスクを同時に与えると、片方を忘れる。しかも忘れたことに気づかない。著者いわく「驚くほど頻繁に」発生し、リマインドしても再び忘れることがあるという。著者の場合、1日に50〜100件の小タスクをさばくという特定の実務環境では、これが致命的な制約となった。タスク量が少ない環境では影響度が異なる可能性がある点は留意されたい。


著者の実際のワークフロー

著者が実際に運用している分類ルールは以下のとおりだ。

  • 毎日発生する大量の小タスク(製品フィードバック由来のバグ修正など) → Claude Codeの単一セッションで受け取り、サブエージェントに分配して並列処理
  • 大きめのタスク・プロジェクト → タスクごとにCodexセッションを1つ立ち上げて専任で対応
  • デザイン作業・フロントエンドのみの変更 → こちらもClaude Code(小タスク扱いになることが多いため)

著者は「OpenAIがCodexのオーケストレーション機能を改善するか、新モデルをリリースすれば、Codex一本に移行するかもしれない」とも述べており、現時点での分類はあくまで暫定的な運用であることを明示している。


どうやって得意・不得意を見抜くか

著者が紹介する発見プロセスも実践的だ。ポイントは同一タスクを両モデルに並走させて比較することだ。追加トークンコストはかかるが、最適なモデルを見つけるための投資として割り切る。

定量的な指標として活用しているのは以下のようなメトリクスで、コーディングエージェント自身に定期的に集計させているという。

  • タスクあたりの平均開発時間(Average time to dev)
  • PRのレビューラウンド数

定性的には「タスクが思ったより時間がかかっている」という違和感を感じたときがモデルを疑うサインだという。Claude Codeの冗長な質問癖に気づいたのも、Codexのタスク忘れを発見したのも、こうした「なんか遅いな」という直感から始まっている。

モデル選定において、このような定量・定性の両面から継続的に評価する姿勢は、特定のツールに依存しすぎず、実務の変化に対応しやすくする上で有効なアプローチといえる。


競合の状況:二強に迫るGLM 5.3・Kimi K3

現在のAIコーディングエージェント市場について、著者は以下のように評価している。

約6か月前はAnthropicのOpusシリーズが他を大きく引き離していた。現在はCodexとClaude Codeが二強という認識だ。

これに続く存在として著者が注目しているのが、**GLM 5.3(中国・智谱AI開発の大規模言語モデル)** と Kimi K3(中国・Moonshot AI開発のモデル) だ。いずれも近年急速に性能を伸ばしているモデルだが、著者の評価では「まだ一歩届かない」とされている。また、オープンソースモデルの急速な進歩にも言及しており、フロンティアモデルとのコスト差が縮まりつつある点を「特に注目している」と述べている。

オープンソース・クローズドソースを問わず選択肢が急増しているこの分野では、著者が実践するような継続的な比較評価のアプローチがますます重要になりそうだ。


詳細はWhen to Use Claude Code and When to Use Codexを参照していただきたい。