9月3日、Manuel Uthが「Anthropic ramps up Claude infrastructure with $35 billion Lambda deal」と題した記事を公開した。AnthropicがNvidiaの出資するクラウドプロバイダー「Lambda」と350億ドル(約5.2兆円) 規模のクラウドコンピューティング契約を締結したと報じている。
IPO前に加速するAnthropicのインフラ投資
AnthropicがNvidiaが出資するクラウドプロバイダー「Lambda」と、350億ドル(約5.2兆円) のクラウドコンピューティング契約を締結した。Reutersが匿名の情報源を引用して報じた。
データセンターはテキサス州ニュエセス郡に建設中で、容量は約350メガワット。施設の開発を担うのは、もともと暗号資産マイニング企業だったHut 8だ。Wall Street Journalによれば、データセンターのリースはNvidia自身が保有しているという。Hut 8は今年7月、社名を伏せたクライアントとの15年間のリース契約を発表していた。
関係各社(Anthropic、Lambda、Hut 8、Nvidia)はいずれもReutersのコメント要請に応じていない。
先週も450億ドル契約——IPO前の大規模調達攻勢
今回のLambdaとの契約は、Anthropicが計画するIPO(新規株式公開)に向けたインフラ整備の一環だ。
先週にはすでに、データセンター企業Nscaleとウェストバージニア州のデータセンターに関する450億ドル(約6.7兆円)規模の契約を発表している。2週間で合計800億ドル超(約12兆円) のコミットメントとなる。
これらの追加キャパシティは、AIモデル「Claude」およびコーディングツール「Claude Code」への需要増大に対応することを目的としている。
Hut 8:暗号資産マイニングからAIインフラへ
今回の契約で施設開発を担うHut 8は、もともとビットコインなど暗号資産のマイニング事業者として知られていた企業だ。暗号資産市場の低迷を受け、同社は大規模な電力インフラと冷却設備を持つ既存施設を活かしてAIデータセンター事業へのピボットを進めている。こうした転換はHut 8に限らず、暗号資産マイニング業界全体で見られるトレンドであり、余剰インフラをAI学習・推論用途へ転用する動きが加速している。今年7月に発表された15年間のリース契約は、その転換の具体的な成果といえる。
Nvidiaが「リース保有者」として関与する構造
技術的に興味深いのは、契約の構造だ。クラウドプロバイダーはLambdaだが、データセンターのリースを実際に保有しているのはNvidiaである。NvidiaはLambdaへの出資者でもあり、単なるハードウェアサプライヤーにとどまらず、インフラ層に深く関与する形態を取っている。
GPU設計・製造にとどまらず、クラウドプロバイダーへの出資、さらにデータセンターのリース保有まで手がけるNvidiaの動きは、AIサプライチェーンへの垂直統合を着実に進めているものと見ることができる。GPU供給からリース、クラウド提供まで垂直に絡み合うAIインフラエコシステムの現状を端的に示す事例だ。
※編集部の考察:NvidiaがリースホルダーとしてAnthropicのインフラに組み込まれることは、単なるハードウェア取引ではなく長期的な事業上の関係を生む。IPO後のAnthropicがインフラコスト構造をどう開示するかも注目点になるだろう。
詳細はAnthropic ramps up Claude infrastructure with $35 billion Lambda dealを参照していただきたい。




