powered by TechFeed
表示モード
ビジネス・マーケット

Snowflakeの株価が時間外で22%急騰 — AIコーディングエージェント「CoCo」の利用が9,100件に達し、強い決算が市場を動かす

9月3日、CNBCが「Snowflake spikes 22% on healthy results and AI coding momentum」と題した記事を公開した。AIコーディングエージェント「CoCo(Cortex Coding Agent)」の利用アカウントが1四半期で2,000件超の純増を記録し、9,100件に到達——Snowflakeの2027会計年度第2四半期決算は売上・利益ともに市場予想を上回り、株価は時間外取引で22%急騰した。企業がAIツールを導入しても業績への貢献が不透明なケースが多い中、具体的なアカウント数の伸びという数字で市場を納得させた形だ。

9月3日、CNBCが「Snowflake spikes 22% on healthy results and AI coding momentum」と題した記事を公開した。AIコーディングエージェント「CoCo(Cortex Coding Agent)」の利用アカウントが1四半期で2,000件超の純増を記録し、9,100件に到達——Snowflakeの2027会計年度第2四半期決算は売上・利益ともに市場予想を上回り、株価は時間外取引で22%急騰した。企業がAIツールを導入しても業績への貢献が不透明なケースが多い中、具体的なアカウント数の伸びという数字で市場を納得させた形だ。


業績は売上・利益ともに市場予想を上回る

Snowflakeが発表した2027会計年度第2四半期(7月31日終了)の決算は、以下の通りだ。

  • 調整後EPS(1株当たり利益):62セント(市場予想45セントを上回る)
  • 売上高:15億5,000万ドル(市場予想14億8,000万ドルを超過)
  • 前年同期比売上成長率:35%

純損失は1億9,170万ドル(1株当たり55セント)で、前年同期の2億9,790万ドル(同89セント)から縮小した。損失規模の圧縮が続いており、収益構造の改善傾向が数字に表れている。

通期の製品売上高見通しは、5月時点の58億4,000万ドルから60億7,000万ドルへ引き上げられた。調整後営業利益率の予想も13.5%から14.5%へ改善している。第3四半期の製品売上高見通しは15億9,000万ドルで、アナリスト予想の15億ドルを上回る水準だ。


株価急騰の核心:AIコーディングエージェント「CoCo」の急拡大

今回の決算で市場が最も注目したのが、Snowflakeが提供するAIコーディングエージェント「CoCo(Cortex Coding Agent)」の利用状況だ。

CoCoの利用アカウント数は現在9,100件に達しており、この1四半期で2,000件超の純増を記録した。CoCoはSnowflakeのCortex AI基盤上で動作するAIエージェントで、SQL生成やデータパイプラインの自動構築を支援するツールとして位置づけられている。

エンタープライズ向けAIコーディング支援の領域では、GitHubのCopilotCursorなどが広く知られている。Snowflakeはこれらと競合する形ではなく、自社のデータクラウド(大規模なデータを蓄積・分析・共有するための統合基盤)と緊密に統合された形でこの領域に参入している点が特徴だ。既存のSnowflake顧客にとっては、データ基盤とAIコーディング支援がシームレスにつながる体験を提供できる。

AIツール採用の実態として、多くの企業では導入効果を定量的に示すことが難しく、株式市場でも「AIへの投資が実際の売上にどう貢献しているか」への懐疑的な見方が根強い。今回の決算では、CoCoのアカウント数という具体的・客観的な指標が示されたことで、AI投資の手応えを市場に伝える材料となった。

※編集部の考察:CoCoのアカウント数増加がSnowflake全体の売上増の主因であると断言することは難しく、好調な業績にはデータクラウド全体の需要拡大も寄与していると考えるのが自然だ。ただし「AIエージェント採用が四半期単位で追跡可能な数字として示された」こと自体が、エンタープライズAI採用の評価手法として注目に値する。


株価は年初来+39%、IPO後4番目の上昇幅に

水曜日の通常取引終了時点でSnowflakeの株価は年初来**+39%(同期間のS&P 500は約+12%)となっていた。時間外取引での22%上昇が翌木曜日の通常取引でも維持されれば、Snowflakeが2020年のIPO以来4番目に大きな1日の上昇幅**となる見込みだ。

Snowflakeは2020年のIPO時に過去最大規模のソフトウェアIPOとして注目を集めた経緯があり、その後の株価は市場環境やAI投資への期待に大きく左右されてきた。今回の急騰は、同社が改めて市場の期待を取り戻しつつある局面を示している。


まとめ:AIエージェント採用が「測れる数字」になった意義

今回の決算が注目される背景には、単なる好決算以上の文脈がある。エンタープライズ向けのAI活用において「どのKPIで成果を測るか」は業界全体の課題だが、Snowflakeは「CoCoの利用アカウント数」という明快な指標を四半期ごとに開示することで、AI投資の進捗を市場に可視化する手法を示した。売上・利益の改善と並んで、こうした非財務指標の開示が投資家の信頼醸成に機能した点は、他のエンタープライズAI企業にとっても参照点となり得る事例だ。

詳細はSnowflake spikes 22% on healthy results and AI coding momentumを参照していただきたい。